今回お伝えする「覚悟」というステップは私がおススメする転職ステップの5番目にして欲しいステップです。
未経験者が経理職へチャレンジする場合は転職環境は厳しいと言えるでしょう。
キャリアプランなど関係無く、
「何でもいいから経理に関係する仕事に就きたい!」
というのであれば出来なくもありません。
でもキャリプランを決めてこの記事を読んでいるのなら、きっとあなたなりの未来を描いての転職なのだと思います。
今までのキャリアを捨ててまで新たな職種にチャレンジするということはそれ相応の覚悟をしてから転職活動に臨むことをおススメします。
それがへこたれそうになった時にきっと役立つと思います。
このサイトでは出来るだけ自分の経験よりは客観的な情報を優先して紹介するように心掛けていこうと考えております。
しかしながら今回のテーマはメンタル面と生活に直結するお話なので、私の経験を織り交ぜながらお伝えしたいと思います。
まさにこれから新たな道を切り開こうとしているあなたの心に響いたら幸いです。
1. 何故、職種を変えた転職に臨むのか?「その理由を胸に刻む」
人それぞれ「何かを変えようとして」キャリアチェンジの道を選んだのだと思います。
でも転職活動を進めるうちにここが「ぶれて」いく人は結構多いものです。
転職の理由を忘れないことは「転職が成功だった」と後で思えるためには大切なことなので絶対に忘れないようにして欲しいと思います。
そのために「覚悟」を「無謀」と勘違いせず「勢い」で今の会社に辞表を出したりしないよういしましょう。
きっと覚悟があれば次の転職先が見つかるまで不満のある現在の職場でも頑張ることができるのではないでしょうか?
2. 収入の一時的な低下を覚悟
キャリアチェンジはそれまで積み上げてきたものを全てではありませんが、多くを切り捨てて一から始めることです。
当然人材市場での価値は一時的とは言え下がることになります。
収入もある程度、それに比例することになるかと思います。
経理の仕事は営業マンの業績給の様なものがないことがほとんどで一攫千金を狙う職種ではありません。
収入を上げるなら時間をかけてキャリアを高めていくのが王道です。
ブラック企業でボロボロになって働くことに嫌気がさして安定的に落ち着いて働ける環境を望んで経理という仕事を選んだのならボロボロにはなっていたけど高収入であったこととの天秤にかけることも必要かもしれません。
そういう意味で一時的であったとしても収入減を覚悟し、その期間を乗り切るだけの経済的な計画も必要かもしれません。
覚悟とは気持ちの問題だけでなく、それを裏付ける「勝算」も必要だと思います。
特に守るべき家族がいる方は家族からの理解を得るためにも納得させるだけの覚悟と計画を示すことが必要でしょう。
これ以上、激務なのに収入が低空飛行のまま家族を守ることが出来ないと決心して大好きな仕事を諦めてキャリアチェンジの道を選びました。
税理士試験を受験しながら将来は税理士として独立するというキャリアプランでした。
その第一歩が税理士事務所に勤務してキャリアを積むとういものです。
しかし「年齢と経験者の壁」でなかなか良い就職先が見つからないところ、募集条件が「自動車運転免許」という事務所に応募して採用されました。
でも応募条件が低いということは待遇もそれなりであることも必然です。
低収入が理由で転職したにも関わらずその税理士事務所の初任給は更に低いものでした。
「5年以内には絶対に収入を上げてみせる!」
「それまではお金がもらえて仕事を覚えさせてもらえるだけでありがたい」
そう覚悟して転職活動していましたので喜んで応募したのです。
もちろん妻にもその思いを伝えて理解してもらえましたし、私に簿記を勧めてくれた妻のお義父さんも応援してくれました。
決して経済的な援助をしてくれたわけではありませんでしたが、私の覚悟が周囲を味方にできたと思っています。
簿記学校にも通うため授業料も必要でしたから安アパートでの生活を余儀なくされましたが妻も良く我慢してくれました。
3. 時間を仕事・勉強に捧げる覚悟
経理の仕事は簿記から始まり、キャリアを積むために法律やシステム等の知識をスキルやを学ぶ必要があります。
どんな仕事もそうかもしれませんが、初動での勉強時間の確保はとても大切です。
単純にスキルアップというだけでなく新しい職場での信頼を勝ち取るために必要な自己投資と言えるでしょう。
もし日商簿記を目指すなら、「時間がない」という言い訳をせず取り組まなくてはなりません。
趣味や家族との団らん、友人との交友の時間を削ってでもしなければ前に進めないこともあるかもしれません。
ある一定期間はこの様な状況が続くことを覚悟しましょう。
仕事も覚えることが山の様にありストレスも高かったです。
税理士試験は長丁場なので「仕事」「勉強」「家庭」を程よくバランス取るのは難しく、大抵はどこかに力を入れるとどこかが沈んでいく、そんな感じでした。
家庭も決して良好な状態とは言えませんでした。
振り返ってみても今までの人生の中で最も戻りたくない時期です。
でもギブアップするまでの6年間で得たものはとても大きかったのも事実です。
その後の人生が私にとって満足できるものとなったのは、覚悟をもって臨んだこの期間があったからこそと思っています。
もちろん産まれたての長女と十分な時間が取れなかった時期は二度と取り戻せませんが、その後成長した彼女と今はデートを楽しむような幸せな時間に満足しています。
短期間で諦めなくて良かったと今は思うことができます。
捨てるものがあるからこそ得るものもある、そう感じています。
4. 下っ端から始まる社会人生活を受け入れる覚悟
ノースキルで新たな職場に入れば一番の下っ端となるわけです。
大抵の職場では大したスキルも必要ないような雑用というものも存在します。
それら雑用を「自分の仕事で当然」という気持ちで臨む覚悟が必要かもしれません。
でもそのうちにスキルの階段を上り始めることができました。
5. 自分の基準で覚悟すればいい
人によって置かれた環境は異なります。
経済的に余裕がある方もいれば私みたいに貯金もないのに子供も産まれて余裕がないことこの上ない人間もいます。
守るべき家族がいる人もいれば、独身でまだまだ自由が効く方もいる、年齢だって色々でしょう。
今回は私のかなりひどい状況を基準に覚悟についてお伝えしてきましたが、皆さんそれぞれの環境や考え方を基準に覚悟をすれば良いと思います。
そして…
覚悟をした人の言葉には説得力が出てきます。
もしサポーターの説得に失敗した方は、このステップを踏んでからリベンジしてみてはいかがでしょうか?
味方が多ければ、それだけあなたの覚悟やその後の努力が報われる確率は上がっていくことでしょう。
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